• TOP
  • 弔問の作法

弔問の作法

ご遺族からの訃報のご連絡がない限り、特別な理由がない場合は通夜前の弔問は控えるのが原則です。ご遺族は深い悲しみの中で多忙な状況にあるため、慎重な配慮が求められます。
山形では、通夜はご遺族のみで執り行うことが一般的ですので、その時間帯の弔問は避けるようにしましょう。

通夜前の弔問

[服装]

突然の知らせに駆けつける際は、「平服」であることがマナーとされています。喪服は、あらかじめ死を予期していたと受け取られる可能性があるため避け、落ち着いた普段着や普段使いのスーツで十分です。
また、派手な化粧は控え、指輪やアクセサリーなどの華やかな装身具は外すことが、大人としての心遣いとされています。

[持参]

通夜や葬儀の前にご遺族宅を訪れて弔問する場合、香典や供物を持参するのは「かえって失礼」とされるのが一般的なマナーです。どうしても手ぶらは気が引けるという場合はご遺族様の心中を見舞うという意味で『忌中御見舞』の掛け紙を掛けてお菓子などを持参してはいかがでしょうか。

通夜室・ご自宅 お参りの作法

ご遺族様の前に進み、一礼してからお悔やみの言葉をお伝えします。
「この度はご愁傷様でございます。心よりお悔やみ申し上げます。」
続いて、「お参りさせていただいてもよろしいでしょうか?」と、ご遺族の了承をいただきます。

枕飾りの前に進み、一礼してから座布団を脇に寄せます。
※これは、座布団が僧侶用のものであり、一般の弔問者が使用するものではないためです。 
 
 
 
 

焼香の後、合掌しご冥福を祈ります。リンは読経の区切りの時に使うもので焼香時には鳴らしません。下がる時は座布団を戻します。
 
 
 
 

ご遺族に向かって一礼し、故人にお世話になったことなどを簡潔に述べます。長居しないのがマナーです。「お手伝いが出来ることがあればご遠慮なく仰ってください。」など言い添えても良いでしょう。 
 

葬儀後ご自宅 お参りの作法

葬儀に参列できなかったお詫びと弔問に伺いたい旨をお伝えし、相手のご都合を確認するのが礼儀です。
服装は、喪服が遺族の悲しみを思い起こす恐れがあるため、「平服」(地味な普段着やスーツ)が適切とされています。

「この度はご愁傷様でございます。心よりお悔み申し上げます。」「お参りさせて頂いても宜しいでしょうか?」ご遺族様の了承をいただきます。
 
 
 

焼香の後、合掌しご冥福を祈ります。リンは鳴らしません。香典や供物を手向けます。(ご遺族様が隣に座っている場合はご遺族様にお渡しします) 
 
 
 

ご遺族様に故人からお世話になったことを簡潔に述べます。長居しないのがマナーです。
 
 
 
 
 

忌中見舞い

忌中見舞いとは忌中期間中(仏教ならば逝去から四十九日、神道では五十日間)にお悔みに伺うことを言います。

▶持参品は何が良いか?

仏教では宗派によって多少の違いはありますが、一般的に供物は「五供(ごくう)」が基本とされています。五供とは次の五つです。

  • ・香(こう)…線香

  • ・花(はな)…供花(きょうか)

  • ・灯明(とうみょう)…ろうそく

  • ・水(みず)…浄水やお茶
    ・飲食(おんじき)…食べ物

なお、香典は本来、線香の代わりを意味します。
そのため、持参する品としては、線香または香典供花ろうそく果物お菓子が一般的です。

お供え物の掛け紙について
仏事において、お供え物には「掛け紙」をかけるのが一般的です。「熨斗(のし)」は慶事用の飾りであり、弔事には使用しません。そのため、弔事用の掛け紙には熨斗が付かないため、正確には「掛け紙」と呼びます。弔事において「熨斗紙」と表現するのは誤りですので、ご注意ください。

地域によって異なりますが、山形では宗派に関係なく「志(こころざし)」が一般的に使われます。
水引の色は黒白が基本ですが、神式の場合は黄白や双銀が用いられることもあります。
名前の記載は、「名字のみ」または「〇〇家」のどちらでも構いません。